Q.アガリクスのβ-Dグルカンの分子量と吸収がよく問題にされますが、どういうことなのですか。
アガリクス茸の主たる有用成分である多糖類の分子量は大きいことが知られています。このため弊社のAICPLUS以外の他の菌糸体品は、分子量を小さくして腸管の絨毛から吸収されるべく酵素処理をした、と理論武装しています。しかしアガリクスの菌糸体の草分けである弊社は、酵素処理は固い細胞壁から有用成分をできるだけ多く取り出し高分子を揃えるためであって、必ずしも分子量を小さくするためではありません。
■そもそもアガリクス茸の多糖体の分子量は次の表に見られる通り、大きいことが知られています。

※この表ではRNA(核酸)は多糖類には含めていません
(出所)「キノコの化学・生化学」(1992年。水野卓博士ら)等から作成
■それまで乾燥アガリクス茸製品は、粉末にしても煎じても高分子なので、β-グルカナーゼという消化酵素を持ち合わせていない人間の胃では、分解されないとされていたのです。
■すなわち、アガリクス茸のβ-グルカンは、高分子(分子量が大きい)だから腸管から吸収されないので、いくらβ-グルカン量が多くても作用性がない、とさえ言われた時代があります。このことがアガリクス業界にとっては大きな悩みだったのです。
■そこで分子量を小さくするためにと利用されたのが酵素処理法でした(当初、私たちの酵素処理法は分子量を揃えることが目的でしたが・・・)。それは、上記のアガリクス茸に含まれる高分子の有用成分を人間の腸で吸収されやすくするため5〜6000以下の分子量に分解するというものです。
■そのため現在、市場に出回っている他社品のアガリクス茸の菌糸体製品は、「β-D-グルカンなどの高分子多糖体の分子量を低分子化した」、あるいは「高分子多糖体をバラバラにして体内への吸収率を高めた」ことなどを、売り文句にしています。つまり「β-D-グルカンなどは高分子過ぎて体内に吸収することができないので酵素処理して低分子化した」というわけです。そして現在、他社品の菌糸体アガリクス製品はみんな、この低分子化・高吸収という呪縛、ジレンマに陥ってしまっています。
■すなわち他社品のアガリクス茸の菌糸体品陣営は、胃で低分子に分解され腸管の絨毛から吸収されるためには低分子化すればよい、そうすれば吸収もよくなると、理論武装をしたつもりでした。
■1999年に「協和のアガリクス茸」さんから確認されたとされる低分子の新しい有用成分「ABMK-22」が、それまでのきのこの有用成分は「高分子」にあるとされてきた定説を覆す研究成果といわれています。この成分は、低分子であるために、経口投与による試験(食品としての試験)によっても、免疫系をつかさどるといわれる腸管からの吸収率が大変優れていることがわかったそうです。
■この情報について私たちは、予てよりアガリクス茸には未だまだ未発見の元来含有されている低分子等の物質もある筈だ、と考えていました。なぜなら今なおアガリクス茸にはいくつもの新規物質が発見されているからです。
- 協和発酵グループ ・・・ ABMK-22
- 大愛 ・・・ AOSA
- 宮崎県立ガンセンター ・・・ ATF など
■「β-グルカンは分子量が大きい。だから分子を切って小さくすれば、腸から吸収しやすくなり、有用である」と考えていた他社品のアガリクス茸の菌糸体品は、「1,3-β-D-グルカンを切って小さい分子構造にすると期待される作用が著しく落ちる」という、最先端の研究発表で従来の理論が動揺しています。
■そもそも1996年アガリクスの菌糸体のパイオニアである我が社が初めて酵素処理を施したのは、決して分子量を小さく分解するためではなく、むしろ50〜100万前後に分子量を揃えることが主眼でした。
■私たちは1995年頃から、故水野卓博士の直々のご指導で、「β-D-グルカンなどの高分子多糖体は小腸のパイエル板を刺激して「M細胞」から取り入れられるのだから、高分子のままでよい、吸収されなくてもよい」と仮説をたてていました。低分子化すると食物の栄養素の吸収と同じようになってしまって小腸の「微絨毛」から吸収されてしまいます。微絨毛は、小腸の吸収上皮細胞にあり、ここを通過して体内に栄養分として摂り込まれます。早くもその頃から私たちは、それでは期待する作用と活性は望めないのではないかと仮説をたてていたのです。
■ヒトの場合、パイエル板を刺激してM細胞から取り込まれアガリクス茸固有の高い活性を発揮するには、すくなくとも分子量5万以上の大きい高分子多糖体が必要であると、その頃から考えていました。
■したがって私たちは、「アガリクス茸の高分子成分であるβ-グルカン高分子成分は体内に吸収されにくいことが判明した。免疫も司る腸管から吸収するには、β-グルカンの分子は大きすぎる。」とは、ちっとも考えていないのです。何故なら高分子のβ-D-グルカンは必ずしも吸収される必要がないからです。いずれにしても、腸管免疫については未だ未だ解明されていないのですが・・・。
■これからもアガリクス茸は、未確認物質の発見や特定がさらに進むことが期待されています。 |